1990年代の前半に「渋谷系」と呼ばれるアーティスト、例えば「ピチカート・ファイヴ」や「フリッパーズ・ギター」や「オリジナル・ラブ」といったアーティスト達が注目されました。
彼らのサウンドに影響を受けて、1990年代後半に「ポスト渋谷系」と呼ばれるアーティスト達が活躍して、例えば「Cymbals」や「ROUND TABLE」といったアーティスト達が元祖渋谷系ほどではないものの、オシャレなJ-Popが好きな音楽ファンに支持されていました。
今回紹介する「ROUND TABLE featuring Nino」は、「ROUND TABLE」がアニソンを出す時の別名ユニットで、ボーカルはいつもの伊藤利恵子さんではなく、Ninoという女性ボーカルを迎えています。
Ninoという人は元々がモデルだったと思うのですが、甘い声でコケティッシュな雰囲気がクセになります。
「ROUND TABLE featuring Nino」は全部で3枚のオリジナルアルバムと1枚のベストアルバムしか残さずに活動停止してしまいましたが、ポスト渋谷系のオシャレなサウンドが貴重なので、このページで紹介します。
曲の雰囲気をつかんでもらいたいので公式PVや動画を探してみたのですが見当たらないので、短いですがCM動画を貼り付けておきます。
なお、「ROUND TABLE」の北川勝利氏は後に花澤香菜のアーティストデビューから数年間どっぷりとプロディースを手がけられて、素晴らしい作品を多数リリースしています。
前振りが長くなってしまいましたが、ここから本文です。
ROUND TABLE featuring Ninoでイチオシのアルバム
オリジナルアルバムの1枚目と2枚目が甲乙つけ難いほど完成度が高いので、イチオシを選ぶのに迷ったのですが、ここはあえて両方の魅力に加えて、オリジナルアルバム未収録の曲も聞けるベストアルバムをイチオシに選びます。
オリジナルアルバム未収録の曲というのは12曲目の「ヒマワリ」という曲で、元々はアニメ「たまゆら」で竹達彩奈が歌っていました。
それのセルフカバーになりますが、オリジナルよりも数段曲の雰囲気がいいです。
APRIL(2003年リリース)
以前から「ROUND TABLE」のアルバムは聞いたことがありましたが、ドライブ感の強いフリッパーズ・ギターのようだな、と思っていました。
しかし、「~Nino」のファースト・アルバム「APRIL」を初めて聞いた時に思ったことは、キュートな女性ボーカルの効果もあり、非常にポップな印象を持ちました。
いい意味で「ROUND TABLE」とは別のアーティストのアルバムとなっています。
ということで、アルバム全体に渡りポップな、文字通り弾けるイメージのアルバムです。
Nino(2006年リリース)
セカンド・アルバムも前作の延長のイメージで、ポップな曲が連続しています。
個人的には、曲はファースト・アルバムのほうがやや上、ジャケットはセカンド・アルバムのほうが上、甲乙つけ難い双子アルバムだと思っています。
Distance(2008年リリース)
サード・アルバムは1曲目がスローバラードなので、最初聞いたときには「おや?」と思いました。
2曲目以降は今までのようなポップな曲が続きますが、今までと違うのは打ち込みサウンドが多かったのが少なくなり、バンドサウンドが多くなり、ジャズ調のゆったりした曲もあります。
その意味では、「ROUND TABLE」が好きな人は、このアルバムが気にいるかも知れません。
そういえば、北川勝利氏は「~Nino」の活動中は元祖「ROUND TABLE」の活動は休止していたはず。そして、翌年に「ROUND TABLE」としては久々のオリジナル・アルバム「FRIDAY,I’M IN LOVE」をリリースしているので、それに向けて「ROUND TABLE」成分が上がっていたのかもしれません。
SINGLES BEST 2002-2012 MEMORIES(2012年リリース)
冒頭でイチオシして紹介しているので、コメントは省略します。
まとめ
一枚だけ選ぶなら、冒頭にあげたベストアルバムをオススメしますが、オリジナル・アルバム3枚とも完成度が高いので、できればフルコンプしてほしいです。
このページの記事は以上です。
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